2026年2月28日、春を思わせる穏やかな陽気の中、西部地区椎茸生産組合連合会は「西部きのこ祭り」を開催いたしました。様々な事情により、実にかれこれ五年ぶりの開催となります。
かつては年末の恒例行事であったこの祭り。空白の五年間に、生産者の高齢化や原木不足など、私たちを取り巻く環境は決して易しくはなりませんでした。しかし、「待っている人がいる」というその一点において、私たちは再開を決意しました。
生産者の顔が見える、ということ
今回の開催にあたり、私たちが最もこだわったのは「生産者と消費者の距離」です。ただ椎茸を並べて売るのではなく、誰が、どのような想いで育てたのかを直接伝える。それが、効率化ばかりが優先される現代において、原木椎茸を選ぶ理由になると信じているからです。
会場では、採れたての原木椎茸の即売会はもちろんのこと、その場で焼き上げた「椎茸ステーキ」の提供も行いました。口に入れた瞬間に広がる濃厚な薫りと、肉厚な食感。それは、山の時間が生み出した芸術品そのものです。
次の五年、その先の山のために
「懐かしいねえ」「やっぱり原木は違う」――。来場者の方々からの温かい言葉が、生産者の笑顔を、そして次なる生産への活力を生み出しました。
この空白の五年間は、私たちにとって「原木椎茸の価値」を問い直す期間でもありました。急がず、山の時間に逆らわず、じっくりと育てること。その価値を共有できる場所が、この祭りです。私たちは、次の五年、その先の山のために、この記録をここに残します。